TOKYO TECH CYBERSECURITY

プログラムとプログラミングを扱う
プログラムの追求

プログラムとプログラミングを扱う
プログラムの追求

Takuo Watanabe渡部 卓雄
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渡部 卓雄

[情報理工学院/教授]

渡部研究室では、メタプログラミングと自己反映計算について様々な角度から研究を行っています。

コンピュータプログラムは記号の列であり,それ自身プログラムで扱うデータとなり得ます。プログラムを処理対象とするプログラム,つまりプログラムの生成・変換・実行・解析・検証等を行うプログラムをメタプログラムと呼びます。さらに,自分自身やその実行機構を処理対象とする特別なメタプログラムも作成可能です。そのようなメタプログラムの動作,すなわち自己の構造や動作を観察し変更するような計算を自己反映計算(リフレクション)と呼びます。この考え方を応用することで,ソフトウェアの拡張性や適応性,柔軟性を飛躍的に向上させることができます。また,自己の動作を監視する機能を与えることで,ソフトウェアの安全性や信頼性を高めることもできます。渡部研究室は自己反映計算研究のパイオニアのひとつであり,基礎から応用にかけて様々な研究を行っています。

MAIL
takuo@c.titech.ac.jp
HP
http://www.psg.cs.titech.ac.jp/
所在地
大岡山キャンパス 西8号棟E棟 805
主担当系・コース
情報工学系 情報工学コース
研究キーワード
自己反映計算、並行計算、計算機言語、形式手法

サイバーセキュリティに関する研究テーマ

並行自己反映計算による安全な動的適応
今日,コンピュータは様々な機器に組込まれており,それらの動作環境は刻一刻と変化します。そのようなコンピュータ上のプログラムは動作環境の動的な変化を考慮して作成する必要があり,結果として複雑になりがちです。現在まで渡部研究室では,自己反映計算にもとづく動的適応機構が,環境の変化に強くセキュアなソフトウェアの構成に貢献できることを示してきました。現在は,アクターモデルにもとづいた並行計算システムにおける非同期的で安全な適応手法について研究を行っています。
形式手法にもとづくセキュアなシステム構成方式
プログラムのみたすべき性質を論理や代数に基づいて曖昧さのないよう記述し,プログラムの品質向上を目指す方法論を形式手法と呼びます。渡部研究室では,並列計算システム上のソフトウェアの安全性向上に向けて,並行計算モデルのひとつであるアクターモデルのための形式検証手法を提案しています。また,人間の作業手順の記述(手順書)が,どのようなヒューマンエラーに対して頑健であるかといった,プログラミング以外の領域に対する形式手法の応用研究にも取り組んでいます。
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