インタラクティブな視覚的分析システムの研究では社会ネットワーク、
企業間取引、生命の木などの複雑で抽象的なデータを優しく紐解きます。
ビッグデータのなかで迷子にならずに、巨大な全体から細部に至るまで意味構造を把握できることを目指しています。
人間の関心事は科学的事実だけに留まらず、概念やアイデア、文化、技術、事件、話題のような抽象的なものが人間の意思決定を左右します。このような抽象概念は科学的可視化の対象と異なり、物理的な座標軸に据えられていません。自明な可視化というものがありません。このため情報可視化の研究では、抽象的な内容間の関連性、類似性、因果などに応じて適切な配置を考案することが重要です。
「百聞は一見に如かず」とは言いますが、絵を見ただけで物事が理解できるものではありません。また、複雑な事象について議論するときに、絵を議論の題材とすることはできますが、データから得られる知見はさまざまですし、分析の視点が異なれば独自の発見もあります。視覚的分析では可視化した情報を分析し、整理し、意思決定にまで結びつくまでの過程を支援するシステムを構築します。