TOKYO TECH CYBERSECURITY

暗号技術を使って
何ができるか考えよう

暗号技術を使って
何ができるか考えよう

Wakaha Ogata尾形 わかは
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尾形 わかは

[工学院/教授]

暗号技術を使って何ができるか考えよう

ネット社会をより快適にするために、暗号方式、メッセージや通信相手の認証、プライバシーを守りつつ有用な情報を計算する秘密計算などの暗号技術を、どう組み合わせれば安全性が保てるのか、理論的に解明します。

MAIL
ogata.w.aa@m.titech.ac.jp
HP
http://www.security.mot.titech.ac.jp/index.html
所在地
大岡山キャンパス 西9号棟W棟 102
主担当系・コース
情報通信系 情報通信コース
研究キーワード
暗号理論、暗号プロトコル、証明可能安全

尾形研究室の紹介(暗号理論の研究)

ネットワーク上でのコミュニケーション,特にオンラインショッピングや株の売買など、金銭の受渡しがともなう場合においては,本人認証やディジタル署名、秘匿目的の暗号などの暗号技術が欠かせない。これまで、鍵管理が容易な公開鍵暗号、高速演算が可能な秘密鍵暗号,これらを利用した署名や認証方式など,さまざまな方式がすでに提案され実用化されている。一方,現在の多くのネットワーク上のコミュニケーションは,信頼のおける機関(公的機関など)が仲介することによって安全性を保証している。しかし,複数の暗号技術を組合せることによって、信頼のおける機関の仲介なしに公正で安全なシステムを構築することができる。これはすなわち,より自由なコミュニケーション形態が可能であることを意味する。

当研究室では、基礎的暗号技術に関する研究として,主に以下の2点について研究を行っている。
信頼のおけるサーバを仮定しない,さまざまなサービスの提案:
プライバシーを保護できるコンテンツの売買を可能とする方式。サーバに生体情報そのものを登録しないでも認証可能な生体認証方式。
公開鍵暗号系やディジタル署名方式の安全性:
既存システムの安全性の評価 より強い安全性をもつ方式の効率化 持続可能な安全性を持つ署名システムの検討
暗号理論をビジネスに
典型的な暗号技術は,紙文書などに対して行ってきたことがらを,電子データに対しても可能とするものである。しかし,その暗号技術を利用すると,紙文書では決して実現できないことも可能となる。そのような「不思議なシステム」を使うと,新たなビジネスが可能かもしれない。例えば・・・

電子オークションシステム:封印入札 (sealed bid auction) をオンラインで行う方式。最高値以外は誰も(入札システム管理者ですら)知ることがない => 条件付の情報開示 => ある種の契約に応用できないか?
秘匿キーワード検索:暗号化されたままキーワード検索する方式。何を検索しているのか,検索サーバにはわからない => 安全な検索が可能な暗号化データベースサーバ提供のサービスができないか?
などなど。

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